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Vol:3.撮った写真をきれいにプリントするには?–その2

撮った写真をきれいにプリントするには? その2:プリンタのキャリブレーション

今回は撮った写真を加工して、きれいにプリントをする方法について考えてみます。

写真を加工するツールとしてはAdobePhotoshopが一番有名ですので(私もそのソフトしか使ってませんので。。。)、Photoshop CS2での作業例をもとにご説明します。

Photoshopで写真を加工する

デジタルカメラで撮影した写真をそのままプリントするよりは、たいていの場合は少しトーンを調整してからプリントした方が仕上がりの結果が良好な場合が多いと思います。なぜなら、デジタルカメラというものは、階調の上から下までをなるべく多く記録するように設計されており、専門用語でこの写し込む階調の幅の能力をダイナミックレンジといいます。最近のデジカメの場合ですとダイナミックレンジが10から12くらいあるようです。これは、フィルムカメラと比較をするとよくわかるのですが、ポジフィルムの場合ですとダイナミックレンジが約5、ネガフィルムでも約7くらいになりますので、いかに画像を映し込む幅が広いかがおわかりになると思います。
たとえば、真っ黒の背景に肌の真っ黒な人がモデルで、黒いセータを着ている写真を撮った場合、ポジフィルムでは背景とセータの違いがほとんどわからなくなり、顔のハイライト部分がかろうじてわかるくらいにしか写らないと思いますが、ダイナミックレンジが12のデジカメで撮影をすると、背景から分離する黒いセーターもモデルの肌の質感もはっきりと写るようになります。

それだけ精密に写真の階調を表現できるということは、裏を返せばそのままでは階調がありすぎてはっきりとしない(これを写真用語で「眠い」といいます)感じに見えるということになります。ただし、データとしては階調が豊かな方がいいので、撮影時(特にRAW撮影時)には眠く撮っておいて、あとで調整するという考え方が一般的だと思います。
ただし、一眼レフタイプのカメラの場合、設定によって自動的にコントラストやシャープネスをかけてしまうので、その場合は若干考慮する必要がありますのでご注意下さい。

Photoshopでのおおまかな作業の流れ
  1. 調整レイヤーの「トーンカーブ」でコントラストを付ける。(「レイヤー」>「新規調整レイヤー」>「トーンカーブ」)
  2. 同じく「トーンカーブ」のRGB各チャンネルで色を調整する。
  3. コントラストを上げると彩度が上がるので、上がり過ぎの場合は調整レイヤーの「色相彩度」で彩度を調整する。
  4. 調整レイヤーの「レベル補正」でヒストグラムをチェック。特にシャドー部の締まりがない場合は、シャドーを少し締めて暗部を暗くする。

Photoshop CS2でのおおまかな作業の流れ

簡単に説明すると、以上のやり方をどれだけ精密に行うかで写真の仕上がりの結果が変わってきます。
尚、同じ色の調整でも「カラーバランス」や「明るさ・コントラスト」で調整してしまうと、データ自体が劣化しますので、なるべく「トーンカーブ」だけで調整をして、必要であれば「レベル補正」を使うと考えて下さい。
これで納得いく仕上がりをモニタで確認できれば、データの準備は完了です。

Photoshop CS2からプリンタを設定

プリンタの設定に入る前に、作業環境について少々ご説明します。
私のマシンの環境上、これからご紹介するサンプル画像やフローは、Mac OSX(10.4.11)にてPhotoshop CS2を使用して作業した場合のものとなります。
皆さんがそれぞれお使いのソフトウェアやプリンタにより、ダイアログの表示など、画面・手順などが異なる可能性がありますが、近いバージョンのPhotoshopを使用している場合はWindowsでもほぼ同じようなフローで調整可能ですので、文中の追記を参考にチャレンジしてみて下さい。
※Windowsでの作業フローが以下のサンプルと大きく違う場合は、(Windowsの場合:~)のように文中に追記しています。

それでは、いよいよプリンタの調整を行います。
データの準備ができましたら、Photoshopのファイルからプリントプレビューを選択します。図1のような画面が出ますので、詳細オプションからカラーマネージメントを選択して下さい。そこから下記のようにソフトウエアの設定をします。
(Windowsの場合:「ファイル」>「プリント」を選択してダイアログボックスを表示、のプリント設定を調節します)

プリント設定を調整する
  1. カラーマネジメントを設定する
    ・ プリント
    -ドキュメントに設定
    ・ オプション:カラー処理
    -Photoshopによるカラー処理
    (注:プリンタによるカラー処理にするとプリンタが勝手に画像を判断して色調整をしてしまいます)
    ・ オプション:プリンタプロファイル
    -プリンタとペーパーにマッチしたものを選ぶ
    (お使いのプリンタドライバをインストールした際に、自動的にプリンタのプロファイルが入りますので、ペーパーの種類を合わせて下さい)
    ・ オプション:マッチング方法
    -知覚的/黒点の補正をチェック

    (Windowsの場合:上記の設定が終わったら「プリント」ボタンをクリック。プリンタ設定のダイアログボックスが表示されるので、そのまま を設定)

    図1

  2. 用紙設定を選ぶ
    用紙設定コマンドを押し、設定ダイアログを開きます。
    対象プリンタを選択して、用紙サイズを設定して下さい。ロール紙タイプのプリンタをお使いの方は、自分でサイズを設定できます。
    OKボタンを押して、次に移ります。
  3. プリンタのハード自体を設定する
    図3
    <図3>
    図4
    <図4>
    先程のプリント画面(の図です)よりプリントコマンドを押すと、今度はプリンタの設定に入ります。(図3)
    ここでもターゲットとなるプリンタを選んで下さい。
    プリセットは1度設定したものを保存できますので、設定が良好な結果になれば保存しておくと便利です。
    ここで設定するものは、印刷設定とプリンタのカラー調整ですので、図3と図4を参考にしてペーパーの種類等を間違いなく設定して下さい。(注:お使いのプリンターによっては、印刷品質を設定できないこともあります。)
    ご注意して頂きたいのは、プリンタのカラー調整ではかならずオフにチェックして下さい。せっかくPhotoshopで調整した色が、ここのチェックを忘れてしまうと、またプリンタが勝手に判断して、色を調整してプリントをしてしまいますので、いつまでたってもモニタとの色が合わなくなります。
    他の項目はデフォルトのままで結構です。

これで、プリントコマンドを押せばできあがりです。

結構細かく設定しなければ、プリントアウトができなくてちょっとびっくりだと思います。
一つでも設定が違うととんでもない色で、プリントができてしまうこともありますので、良く確認をしてから挑戦してみて下さい。

設定が全て正しいのに、なんか色が変だという場合は、図1のところで設定したプリンタプロファイルがあっていないパターンがほとんどです。実はキャリブレーションの最大の肝は、ここにどういったプロファイルをあてるかということにあります。
前回のモニタのときに説明しましたが、プロ向けのプリンタキャリブレーションを作るツールを使うと、そのプリンタとペーパーの組み合わせにあわせた適切なプロファイルを作って、いわば洋服のオートクチュールのように、その人だけに合わせた正確なものができます。

とりあえず、プリントをしてみて色が変だなと思ったときは、まず今までの設定が全て正確にあっているか確認をして下さい。そして、その次にプリンタプロファイルを違うものに換えてみましょう。同じプリンタのプロファイルでもペーパーの種類によって何十種類もあると思います。その中のどれかは、満足のいく結果になるものが見つかると思います。

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